
先日、初めて沖縄に行ってきました。
今から70年以上前の悲劇を、実地に赴くことで少しでも現実的に感じたいと思い、行きました。
テレビや本でいくら見ても、実際に行ってみて見えてくるものはやはり鮮明です。
喜屋武岬、ひめゆりの塔、平和祈念公園と、定番ルートではありますが、地形や温度、湿度、植生、そういう環境的なものの中に、当時の人々と、起きた事実を重ねると、じわりと重たいものを感じられました。
特にひめゆりの塔の資料館にて思ったのは、人一人の命の重さ。
戦争、その中での悲劇を「多大な犠牲」「数万の死者」というような安易で乾燥した言葉でまとめてしまいがちな現在において、一人がどんな性格のどんな格好の子だったのか、そしてどのように亡くなったのか、を知ることは、経験したことのない世代にとってとても現実に近く貴重です。
広島も長崎も、被害規模の大きさからか、なかなかそう感じることができなかったのですが、それに比べてひめゆりはとても現実に近いものを感じられました。

2年ぶりの車の運転で巡った祈りの沖縄旅行の翌日はその足で台湾まで。
朝から雷雨でLCCターミナルで1時間足止めされて、桃園空港へ。
美味しい台鉄弁当を食べながらお昼のタロコ号で台東の知本まで行ってきました。
少し鄙びたホテルと温泉で体を休めて、翌日は知本国家森林遊楽区という森の公園にてハイキングを楽しみました。
本当はこの予定ではなかったのですが、あまりにも移動の多い旅行になりそうだったので、急遽予定変更。
でも、この森林ハイキングは予想外に楽しかったです。
日本では見られない植物が数多く、高級な胡蝶蘭なんかも木に着生して咲いていました。気温は高いものの川から吹いてくる風は涼しく、気持ちよく運動と休憩を満喫。
台東の中心地には3時間ほどしか居ませんでした。
この街の中心は台鉄の南廻線が開通する前まで終着駅として存在した台東旧駅周辺となっているようで、現在でもバスはこちらに集中して停車します。新駅は6キロほど離れた場所で鉄道の中心はそちらなので、少し移動に手間がかかります。
旧駅周辺は現在使われなくなった鉄道の遺構を観光スポットにして、芸術に溢れた雰囲気になっています。
けっこうオシャレです。
観光案内所でパンフレットをもらい、遅い昼食を榕樹下米苔目というお店でとったのですが、ここの麺はとても美味しかったです。スプーンで食べる麺。なんだか沖縄のソーキそばと汁のベースが似ている感じで美味しかったです。なぜか店員の一人が日本語・英語対応で、美味しい副菜も一緒にいただいて充実のお昼。
海岸公園に立ち寄って太平洋を眺めてから、列車の発着する台東新駅へバスで移動。
ここから高雄まで2時間の列車の旅。普通の日曜日なのに、席は満席で立っている乗客もとても多かったです。予約しておいて正解。そんなに回数乗ってはいませんが、なんとなく台湾は高速鉄道と並走していない区間の特急に関して基本的に予約しておかないと落ち着いて座っていられないように思います。
2時間立ちっぱなしの欧米の一人旅っぽい女性を見ながら思いました。
高雄で一泊してから桃園まで高速鉄道に乗って帰路へ。
前回と合わせて思いますが、桃園空港は入国審査にものすごく時間がかかります。最低30分はここで消費するので、できれば使いたくない空港なのですが、高雄空港への便は良い時刻がなく仕方なく。どうにかならないものかと思います。
帰ってきて体調もようやく馴染んできたところ。
土日はゆっくり休んでいます。